最近考えてたんだけど、なんで昔の、特に1940年代から60年代にかけてのインテリアって、あんなにカラフルだったんだろう?って。知ってる?昔の冷蔵庫って、ピンクとか水色が普通に売られてたんだよ。マジで。今じゃ考えられないけど、白とかベージュだけじゃなくて、いろんな色の選択肢があったらしい。
ていうか、家全体がすごく豪華で、色鮮やかなアート作品みたいだったんだよね。今の若い世代の人たちは信じられないかもしれないけど、20世紀半ばの家って、ベージュと白だらけの世界じゃ全くなかった。そこには「色」が溢れてた。
先說結論
昔の家がめちゃくちゃカラフルだったのは、ただの流行りじゃなくて、戦争が終わった後の「やっと自由になれた!」っていう時代の空気とか、富の象徴、あとは単純に毎日を明るく過ごすための人々の心の現れだったんだよね。逆に、今のニュートラルカラーだらけの空間は、ある意味で個性を殺して、すごく「無難」な、ちょっと寂しい状況なのかもしれない。
昔のデザイン広告を見ると、今の家にはない「何か」がある
当時の住宅デザインの広告とか見るとさ、もう全然違うんだよ、今と。例えばこれ。
うわ、見てこのゴールド!すごいよね。それに、このブラウンとハーベストイエローの組み合わせ。キャビネットの深い栗色もそう。花柄とかも普通に使われててさ。なんか、こういうの見ると「ああ、生きてるな」って感じがする。エネルギーがあるっていうか。
もう一つ見てみようか。
ほら、またオレンジ!イエロー!で、差し色にターコイズブルー。あと観葉植物のシダはマスト、みたいな。これ、60年代の実際の広告からなんだけど、当時の人気の配色ってこんな感じだったんだって。なんか、こういう大胆さって、今のインテリアにはなかなかないよね。正直、ちょっと羨ましくもある。
昔の部屋って、一つ一つが全部違って見えた。今の「どこにでもあるクッキーカッターみたいなアパート」みたいな、あの無個性な感じが全くないんだよ。
じゃあ、現代の「よくある部屋」ってどんな感じ?
ここで、有名な現代の地下室の写真を見てほしい。
この地下室、見たことある?って聞きたくなるよね。これ、Redditの「リミナルスペース」っていうサブレディット(なんか懐かしいけど、不穏で、奇妙に現代的な場所の写真を投稿するところ)で、大きな謎になってる写真なんだ。
面白いのは、いろんな人が「この地下室、絶対行ったことある」って言うこと。でも、ある人は中西部で見たって言うし、別の人は南部だって言う。みんなが「知ってる」のに、結局誰の家の地下室なのか、誰も特定できてない。
なんでだと思う?…答えは簡単で、全部ニュートラルカラーで、今の時代どこにでもあるスタイルで統一されてるから。クリーム色、ベージュ、グレー。こういう色は、他の何百万もの家と見分けがつかなくさせる。もちろん、どんな家具にも合うし、カスタマイズしやすいっていう利点はあるんだけどね。
そもそも、なんで昔はあんなにカラフルだったの?
これ、単なるステータスシンボルってだけじゃないんだよね。もっと深い理由がある気がしてて。
まず一つは、富の象徴。昔は塗料や顔料って高価だったから、家をカラフルにすること自体が「うちは裕福ですよ」っていうアピールになった。これは分かりやすい。
でも、もっと大事なのは、心理的な側面だと思う。特に1940年代って、第二次世界大戦の真っ只中だったり、その後だったりで、決して楽な時代じゃなかった。50年代は朝鮮戦争、60年代はベトナム戦争と公民権運動…って、常に社会には緊張感があったわけ。
そういう時代に、家の中を明るい色で満たすっていうのは、一種の抵抗だったり、日々の生活に彩りを取り戻すためのささやかな、でも力強い方法だったんじゃないかな。明るくて太陽みたいな色って、気分を良くする効果があるって科学的にも言われてるしね。暗いニュースばかりの毎日で、せめて自分の城である家の中くらいは、希望に満ちた空間にしたかったんじゃないか、と。個人的にはそう思う。
あ、ちなみに、これって主にアメリカの豊かな中産階級の話が中心で。じゃあ、その頃の日本はどうだったんだろうって、ふと思って。例えば、戦後の日本で大きな影響力を持った雑誌『暮しの手帖』なんかを読むと、アメリカみたいな派手な色の爆発!っていうよりは、限られた物資の中でどうやって生活を豊かに、美しくするか、っていう工夫のほうに焦点が当たってるんだよね。色の使い方一つとっても、全面オレンジ!とかじゃなくて、小さな布小物でアクセントをつけるとか、そういう知恵。文化や経済状況が違うと、色の捉え方も全然違ってくるのが面白い。
「色」に対する考え方の違い:昔 vs 今
こうやって考えてくると、昔と今で「色」に対する価値観が全然違うのがわかる。ちょっと表にまとめてみた。
| 比較項目 | 1940-60年代のインテリア | 現代のインテリア |
|---|---|---|
| 色の役割 | 感情表現!喜び、希望、未来への期待感。とにかくポジティブなメッセージを発信してた感じ。 | うーん…無難?失敗しないための選択、みたいな。「空間を広く見せる」とか、機能的な理由がメインかな。 |
| 主なカラーパレット | ハーベストイエロー、アボカドグリーン、ターコイズ、オレンジ。見てるだけで元気になる色たち。 | 白、ベージュ、グレー、グレージュ…。落ち着くけど、正直、退屈に感じることもあるよね。 |
| 個性の表現 | 「これが私!」っていう自己主張。それぞれの家が、住んでる人の個性をそのまま映してた。 | 「誰にでも受け入れられる」ことが優先されがち。特に賃貸とか、売却を考えるとね…。個性の表現はアートとか小物に任せる感じ。 |
| 背景にある社会心理 | 戦争からの復興と経済成長。未来は明るいっていう楽観主義。暗い時代への反発もあったと思う。 | 情報過多で、常に他人と比較される社会。だからこそ、刺激の少ない「静かな」空間を求めるのかも。…あと、失敗したくない気持ちが強いのかな。 |
ニュートラルカラーの「魂のなさ」という問題
誤解しないでほしいんだけど、僕もニュートラルカラーの良さは大好きだ。部屋を広く見せてくれるし、光を反射して明るくなるし。どんな変な柄のクッションを置いても、だいたい何とかなる。万能なんだよね。
それに、家を売るときの価値を下げないっていう、すごく現実的なメリットもある。だから、白やベージュがデザインの世界を席巻してるのは、すごくよく分かる。
でも、一つだけ、大きな問題がある。それは…魂がないってこと。感情を喚起しないんだよ。
例えば、青は美しい空や、ちょっと悲しい気分を思い出させるかもしれない。赤は情熱や炎の色。でも、ベージュって何?って言われると…何も思い浮かばない。グレージュは…無。ニュートラルカラーは、良くも悪くも「無」なんだよね。
僕が前に住んでたアパートも、基本はニュートラルカラーのシンフォニーで、そこにアート作品をたくさん飾ってた。そう、結局、僕自身もニュートラルが好きと公言しつつ、無意識に「色」を求めてたんだ。でも、友達の家に行くと、その「色」すらもどんどん少なくなってる気がする。まるで、ベージュと白の海に溺れているみたいに。
今の私たちにこそ、「色」が必要なんじゃないか
結局のところ、僕たちは静かに、いろんな方法で「こうあるべき」っていう型にはまることを期待されてる。職場で使う当たり障りのない言葉遣い、資本主義社会で生きていくための金銭的な制約、インスタで見せるキラキラした自分…。昔より、ずっと窮屈かもしれない。
ニュートラルカラーの流行は、そういう社会の空気を反映してるだけなのかもしれない。目立たず、波風を立てず、無難にやっていくのが一番、みたいな。
もちろん、壁の色をオレンジやブルーに変えたからって、社会全体の問題が解決するわけじゃない。そんな簡単な話じゃないのは分かってる。でもさ、自分の部屋にそういう元気な色があるだけで、ほんの少し、ほんの少しだけ、何かが変わる気がしない?
それは、窮屈な社会に対する、ささやかで個人的な抵抗。そして、自分のための、小さな喜びの表明。僕は何となく、そう思うんだよね。
あなたの部屋は、どんな色?
あなたの部屋は、落ち着いたニュートラルカラーが中心ですか?それとも、好きな色を大胆に使っていますか?もしよかったら、コメントであなたの部屋の「色」について教えてください!
