15年の旅で学んだ3人のリーダーが実践する9つの習慣

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最近、ふとリーダーシップって何だろうって考えることがあって。これまで何人か、ああ、この人すごいなって心から思う上司や先輩に出会ってきたんだけど、彼らの何がそんなに記憶に残ってるんだろうって。正直、役職とか、どれだけ仕事ができたかとか、そういうのってあんまり覚えてないんだよね。

面白いことに、結局覚えてるのって、その人たちが僕にどう接してくれたか、どんな気持ちにさせてくれたかっていう、すごく個人的な部分なんだ。たぶん、良いリーダーと、本当に偉大なリーダーを分けるのって、そこなんじゃないかなって思う。

先說結論

結局のところ、本当にすごいリーダーっていうのは、部下やメンバー一人ひとりを「ちゃんと見てるよ」って感じさせてくれる人。ただの労働力じゃなくて、一人の人間として尊重されてる、自分の存在が認められてるって感覚。これに尽きる気がする。

ただ「聞く」だけじゃない、その人の世界に入る感覚

昔、カリブ海で働いてた時の上司がすごかったな…。夏休みの一番忙しい時期で、10代の学生が600人くらいいて、スタッフも50人、ヨットは18隻。もう、いつ何が起きてもおかしくない、カオスみたいな状況。普通ならパニックだよね。

でもその人は、なぜかそういう時ほど生き生きしてた。彼の冒険とか、人の成長に対する情熱って、なんか伝染するんだよ。で、一番驚いたのが、彼の「聞く力」。何百人もいる学生一人ひとりの話はもちろん、僕らスタッフの話も、新人だろうがベテランだろうが、ちゃんと聞いてくれた。「こんな些細なこと…」って思うようなことでも、彼にとっては大事なことだったみたい。

結果、みんなが「見てもらえてる」「聞いてもらえてる」って感じてた。これって、ビジネスがうまくいった理由の一つだと思うし、僕らみたいな次の世代のリーダーにとっても、最高の教科書になったんだよね。

フィジーでボランティアのリーダーをしてた時もそうだった。参加者の背景はバラバラだし、文化的な違いもあるから、「全部これ一本で」みたいなやり方は絶対ダメで。だから、常に新しいアイデアにはオープンでいるしかなかった。「ごめん、僕が間違ってた」って言うこともあったし、「うーん、分かんないな。一緒に調べてみよう」って言うことも、しょっちゅうだった。

リーダーの役割って、全部の答えを知ってることじゃなくて、もっと良い質問をすることなんだなって、その時気づいたんだ。そのためには、自分自身が好奇心を持って、オープンでいなきゃ始まらない。

リーダーが静かなオフィスで若手社員の話に耳を傾けている様子
リーダーが静かなオフィスで若手社員の話に耳を傾けている様子

難しい話ほど、感情的にならないこと

これ、すごく大事なことだと思う。難しい対話をするときに、自分の感情とか、個人的な問題を一切持ち込まない。僕が出会ってきたすごいリーダーたちは、みんなこれが得意だった。

彼らはそれぞれのやり方で、まず自分が冷静になるまで待つんだ。少し時間を置いて、ちゃんと状況を整理してから、その話題に触れる。感情的にワーッて言わない。これ、できる人って本当に少ない。

あと、自分が間違ってた時は、すぐに「ごめん」って言える。これができると、逆に信頼関係が深まるんだよね。完璧じゃないからこそ、信頼できるっていうか。

カリブ海のターコイズブルーの海に浮かぶヨット
カリブ海のターコイズブルーの海に浮かぶヨット

「すごいリーダー」と「普通の上司」って、何が違うんだろう?

いろいろ考えてて、自分なりに違いをまとめてみた。まあ、個人的な意見だけどね。

シチュエーション よくいる上司 記憶に残るリーダー
部下がミスした時 「なんでこうなったの?」って原因探し。ちょっと責めるニュアンスがあるかな…。 「大丈夫?」「次はどうすればうまくいくか考えようか」って寄り添ってくれる。失敗は学びの機会って感じ。
問題が発生した時 誰のせいか、犯人探しになりがち。自分の保身を考えてる感じがする。 「よし、どうやって乗り越えようか」ってチーム全体で前を向かせてくれる。
新しいアイデアが出た時 「でも、前例がないし…」「リスクは?」って、まず否定から入ることが多い。 「面白いね!もうちょっと詳しく聞かせて」って好奇心を示してくれる。たとえ実現しなくても、話を聞いてもらえただけで嬉しい。
評価するとき 結果や数字だけ見てる。プロセスはあまり気にしないかも。 結果も大事だけど、「あの時、粘り強く頑張ってたね」みたいにプロセスも見てくれてる。ちゃんと見てくれてるんだなって思う。
普段の接し方 業務連絡が中心。プライベートな話はあまりしない。壁がある感じ。 「最近どう?」って、仕事以外の部分も気にかけてくれる。人間として見てくれてる感じがするんだよね。

あ、そうだ。ブレネー・ブラウンって知ってる?

最近、日本でも本が翻訳されてるから知ってる人もいるかも。アメリカの研究者で、リーダーシップとか、弱さ、勇気について研究してる人。彼女の言葉が、僕が感じてたことをすごくうまく説明してくれてるんだ。

例えば、彼女は「全身全霊のリーダーシップ [wholehearted leadership]」っていうのを提唱してる。これって、リーダーが完璧である必要はなくて、むしろ自分の弱さや不完全さを受け入れて、勇気を持って心で人と繋がろうとすること。日本の従来の、特に大企業の「上に立つ者は弱みを見せてはいけない」みたいな文化とは、ちょっと違うかもしれない。でも、この考え方、すごく大事だと思う。

結局、信頼って「ほんの些細な瞬間の積み重ね」でしか築けないって彼女は言うんだけど、本当にその通りだと思う。大きなプロジェクトを成功させることよりも、毎日の小さな「ありがとう」とか、「大丈夫?」っていう一言の方が、人の心を動かすのかもしれない。

人の可能性を象徴する、二つの手に優しく包まれた小さな苗木
人の可能性を象徴する、二つの手に優しく包まれた小さな苗木

でも、これってただの「いい人」ってこと?

よくある誤解だけど、これは単に「優しいだけの人」とか「甘い上司」になれって話じゃないんだ。むしろ逆。本当に難しい対話から逃げないし、間違っていることはちゃんと指摘する。ただ、そのやり方が違うんだ。

相手を打ち負かすためじゃなくて、相手の成長を願って、敬意を持って伝える。部下に失敗する自由を与えるのもそう。それは、失敗が学びの機会だって信じてるから。放任じゃなくて、信頼なんだよね。この違いは大きい。

だから、必要なのは優しさだけじゃなくて、思いやり [compassion] に根ざした強さなんだと思う。相手を一人の人間として見て、その可能性を信じること。そういうリーダーの下でなら、人は自然と成長するし、素晴らしいチームができるんじゃないかな。

あなたの周りにも、そんな「記憶に残るリーダー」、いませんか? もしいたら、どんな人だったか、どんな瞬間にそう感じたか、よかったら教えてほしいな。

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