星空と海の光が織りなす夜の航海で、黄金の蓮はウェーク島へ向かう
# ワケ島の挨拶は、狼が遠吠えしているようなものだと誰かが言っていた気がする。
金色の蓮の花が、環礁のどこかにふわっと錨を下ろす——その光景を見た人はそう多くないはず。太平洋には似たような場所もあるけれど、ここは少しだけ特別かもしれない。
「ワンダーラスト・ダイアリーズ」もこれで四十話以上になったと思う、多分ね。前回だったか、その前だったか……黄金色の船「ゴールデンロータス」が夜の海を滑りながら、生き物みたいな光で水面が揺れる様子を書いた気がする。あれ、七十回目くらいだったかな?メモには六百いくつとか書いてあったけど、数字は曖昧でもいいや。
セイスプレイDという猫っぽい人(本当に猫なのかどうか微妙だけど)、彼女がバウに立って星空と踊る感じで波を眺めていた——それも真夜中近くだったんじゃないかな。スキッパー・リマンという女性(船長…いや、隊長と言うべき?)がちょっと遅れて船室から顔を出してたまにコーヒーを持ってきて、それをすすっていた記憶もある。ただ、そのコーヒー、本当に直前に淹れてたのか…自信ないけど多分そんな流れ。
グーグルマップで探したビーチ写真、「愛は青色」と呼びたいような静けさだった、と日記にメモしておこうかな。実際行ったことある人なら印象違うかも。でもまあ、この猫日記(Lady Donga Diaries 683号)にはそう残すことにする。
細部は時々ごちゃごちゃになるけど、大体こんな感じだと思う。
朝もやの中、珊瑚礁に囲まれた幻の火山島にたどり着いた船乗りたち
風のことや、夜光虫で青く光る海についてとか、どれくらいでウェーク島に着きそうかなんて、ちょっとした会話が船内であった気がする。たぶん夕暮れ時には到着できそうって感じだったかな。ただ、そのときスキッパー・リマンが「通常よりも長めに休んでていいよ」と言っていたのを覚えている。ウェーク島へ入港する前に彼女が自分を起こしてくれるつもりだったみたい。
そして多分夜明け前後――はっきりとした時間は記憶が曖昧だけど、空がだんだん白む頃になってリマン船長が笛を吹いた。それでセイスプレイDはすぐさまゴールデン・ロータス号の船首へ移動し始めた。ラグーン(環礁)への入り方を探していたような…。ウェーク島は一つの島というより三つに分かれていて、それぞれ「ウェーク」「ウィルクス」「ピール」という名前らしい。
まあ、その小さな陸地群はほぼ砂と珊瑚からできていて、その下には昔火山だったものがある、とどこかで聞いたこともある。でもその火山自体も既に活動していないし、今では波や時間によって削られてしまったようだ。細部まで本当なのかどうかわからないけど、そんな話を思い出した。
そして多分夜明け前後――はっきりとした時間は記憶が曖昧だけど、空がだんだん白む頃になってリマン船長が笛を吹いた。それでセイスプレイDはすぐさまゴールデン・ロータス号の船首へ移動し始めた。ラグーン(環礁)への入り方を探していたような…。ウェーク島は一つの島というより三つに分かれていて、それぞれ「ウェーク」「ウィルクス」「ピール」という名前らしい。
まあ、その小さな陸地群はほぼ砂と珊瑚からできていて、その下には昔火山だったものがある、とどこかで聞いたこともある。でもその火山自体も既に活動していないし、今では波や時間によって削られてしまったようだ。細部まで本当なのかどうかわからないけど、そんな話を思い出した。
Comparison Table:
テーマ | 詳細 |
---|---|
黒髪とポニーテールのキャラクター | ホーリング・ウルフ保安官は黒くて艶のある髪を持ち、長いポニーテールで印象的な外見。 |
先祖の歴史 | 彼のひいおじいさんはチエン族の戦士であり、サンドクリーク事件に関連する重要な歴史を持つ。 |
感情的な物語 | この話は感傷的で、多くの人々がその影響を受ける可能性がある。 |
文化と尊重 | スキッパー・リマンはファースト・ネーションズへの尊重不足について言及し、共感を示す。 |
料理と交流 | ハウリング・ウルフ警官がタイ料理カフェに連れて行き、多様な背景を持つ労働者との交流を楽しむ場面。 |

陸地の感覚を取り戻す散歩中、突如現れた3メートルの謎の警備兵
ゴールデンロータス号が静かにウィルクス水路を抜けて、いつの間にか小さな港の桟橋に繋がれていた。誰も起きていないような気配だったが、リマン船長とシースプレイDは甲板であれこれ片付けたりしていた。数日どころではなく、かなり長く波の上で過ごした後なので、地面に降りると足元がやたらふわふわする――まだ海の揺れが残っているようにも思える。もうすぐ朝になる頃合いだろうか?湿度は高めで、北東から吹いてくる風だけがちょっとした慰めになった気もする。暑さはすぐそこまで来ていたし、彼らはゆっくり歩いて体を慣らそうなんて話をしていたみたい。ただ、その時点では何となく全体的に静まり返っていて、本当に皆寝ているのか、それとも別の理由なのかは分からなかった。今思えば細部も曖昧だし、当時感じたより騒がしかった可能性も否定できない。
「止まれ船乗り共」——ドーベルマンを連れた男がジャンク船を捜索する理由
建物の脇から、ちょっと見慣れないほど背の高い男性が現れた。肌はややオリーブ色で、三メートル近いとも言えるかもしれないが、実際にはそれより少し低い気もする。彼の隣にはドーベルマンらしい犬――ドーベと呼ばれていたような――がいて、一緒に立ち止まった。その瞬間、どうにもカリフォルニアっぽい雰囲気のある声が響いた。
「おっと、そこのセーラーのみんな~」と、その男は穏やかそうだが断固とした調子で言った。ただ、その語尾はどこか掠れていて伸びていたような…。肩書きなのか自称なのか、「俺はUSエアフォースの保安官ハウリング・ウルフだ」と名乗る。その後で、自分の役割について説明を始めた。どうも基地周辺や敷地内で何かあれば動く仕事らしくて、人員とか装備、それから資材なんかも守っているらしい。でも細かな業務内容まではよくわからなかった。
「あそこに停まっている中国船…あれ君たちので合ってる?」みたいな確認だったと思う。「もし悪いけど――俺とこのドーベで中を軽くチェックさせてもらえないかな」と続けた。その時、犬が歯をむき出しにして唸ったようにも見えた。
スキッパー・リマンとシースプレイDは、とりあえず両手を挙げて抵抗しない意思表示。特に返事というより身振りだけになったけど、その場ではそれ以上会話は広がらず…。
「おっと、そこのセーラーのみんな~」と、その男は穏やかそうだが断固とした調子で言った。ただ、その語尾はどこか掠れていて伸びていたような…。肩書きなのか自称なのか、「俺はUSエアフォースの保安官ハウリング・ウルフだ」と名乗る。その後で、自分の役割について説明を始めた。どうも基地周辺や敷地内で何かあれば動く仕事らしくて、人員とか装備、それから資材なんかも守っているらしい。でも細かな業務内容まではよくわからなかった。
「あそこに停まっている中国船…あれ君たちので合ってる?」みたいな確認だったと思う。「もし悪いけど――俺とこのドーベで中を軽くチェックさせてもらえないかな」と続けた。その時、犬が歯をむき出しにして唸ったようにも見えた。
スキッパー・リマンとシースプレイDは、とりあえず両手を挙げて抵抗しない意思表示。特に返事というより身振りだけになったけど、その場ではそれ以上会話は広がらず…。

洗濯カゴの中身までチェックされる!?セキュリティチェックの意外な焦点
なんだか、数日前からの出来事が頭をよぎった。あの時、ハウリング・ウルフとドージェ、それからセイスプレイDがいたと思う。スキッパー・リマンもそこにいて、彼女の持ち物――たしか洗濯前の服とか、いろいろな私物だった気がする――その中をガサガサ漁っていた。ドージェ・ドーベルマンは、何というか下着類でやけに手間取っていたみたいで、それに対してリマンは明らかに不満そうだったような……まあ、その日のうちに洗おうとしていたものだから仕方ない部分もあるんだろうけど。
時間がどれくらい経ったのか、大雑把な感覚しかないが、とにかくセイスプレイDは我慢できなくなったようだ。「どうして君の名前は“ハウリング・ウルフ”なんだ?」と訊ねてしまった。質問した理由まで細かく覚えているわけではないし、誰かが話題を変えようとした記憶も混ざってる。でも、その場面だけ妙にはっきり残っている。不思議なものだ。
ちなみに、この一連の流れ自体も曖昧で、人によって語る順番や見方も違うんじゃないかな……
時間がどれくらい経ったのか、大雑把な感覚しかないが、とにかくセイスプレイDは我慢できなくなったようだ。「どうして君の名前は“ハウリング・ウルフ”なんだ?」と訊ねてしまった。質問した理由まで細かく覚えているわけではないし、誰かが話題を変えようとした記憶も混ざってる。でも、その場面だけ妙にはっきり残っている。不思議なものだ。
ちなみに、この一連の流れ自体も曖昧で、人によって語る順番や見方も違うんじゃないかな……
「ハウリング・ウルフ」という名前に隠された虐殺の記憶と先祖の誇り
黒くて艶のある髪を指でとかしながら、ホーリング・ウルフ保安官はちらりと腰まで垂れる長いポニーテールを後ろに払った。
「ああ、それについてか……」彼はゆっくり言葉を探すようにして続けた。「ひいおじいさん、つまり私の先祖だけど、チエン族の戦士だったんだ。コロラドで起きたサンドクリークの事件って知ってる?あれ、かなり前だけど、大勢の仲間が突然襲撃されたって聞いてるよ。女性や子供も多かったみたいだし…正確な人数はちょっと曖昧なんだけど、七十数名とか、それ以上とも言われてる。」
この話になるとどうしても感傷的になってしまう人もいるらしい。実際、その場にいた家族もいて、誰が何歳だったか細かいことはもう分からなくなってきているけれど、おじいさんはその時まだ十五歳ぐらいだったようだ、と彼は思い返す。
「それでもね、おじいさん、本当に勇敢だったそうだよ。不意打ちみたいな攻撃にも屈せず、一生懸命皆を守ろうとしていた…そんな話を聞いたことがある。」
時間が流れてから、おじいさん――いや、“グランパ”と呼ぶ人も多かった――は周囲でちょっとした芸術家として知られるようになったとか。でも、その道のりが簡単だったわけじゃないだろう、と彼自身ふと思ったらしく、小さく涙ぐむ姿も見え隠れする。
写真の中では表情までは分かりづらいんだけど、人によっては「偉業」と感じる出来事より、ごく普通の日常や些細な瞬間に心引かれることもある。それぞれ記憶や伝え方もちょっとずつ違うし、全部が正確じゃないかもしれない——まあ、それでも語り継ぎたい話ってあるものだよね。

スキッパー・リマンが見せたボルネオ部族としての共感と絆
スキッパー・リマンは、なんとなく理解したようにうなずいた。背の高い男――ハウリングウルフの肩に手を伸ばして、励ますみたいにそっと触れた気がする。「私たちはあなたと一緒です。世界中のファースト・ネーションズの人々は、もうかなり長い間、尊重されてこなかった」と、彼女はどこか遠い目で語っていた。
その直後だったか少しあとだったか、リマンは自分の親――マレーシアのサバ州出身でムルット族らしい父母――の写真を見せ始めた。古ぼけた写真には父親が写っていて、大昔に植民地支配者などと戦った時に得たと言われる頭蓋骨コレクションを持っている場面もあったとか。ただ、その数も七つ八つだったと思うが、本当はもっと多かったという話もあるしよく覚えていない人もいる。
それを見ていたハウリングウルフ警官は、一瞬ほっとした顔になったようだ。その後、「朝ご飯でもどう?」と軽く誘う感じでゴールデンロータス号の乗組員をタイ料理カフェへ連れて行った。
島ではタイから来た労働者がそこそこの人数いて、彼ら用の食堂みたいな場所も作られていた。もちろん現地で働く軍人や女性スタッフも時々そこで本場風の料理を味わえるので、それなりに人気だったとも聞く。でも全員が好きという訳でもなくて、中には香辛料が苦手な人も……
その直後だったか少しあとだったか、リマンは自分の親――マレーシアのサバ州出身でムルット族らしい父母――の写真を見せ始めた。古ぼけた写真には父親が写っていて、大昔に植民地支配者などと戦った時に得たと言われる頭蓋骨コレクションを持っている場面もあったとか。ただ、その数も七つ八つだったと思うが、本当はもっと多かったという話もあるしよく覚えていない人もいる。
それを見ていたハウリングウルフ警官は、一瞬ほっとした顔になったようだ。その後、「朝ご飯でもどう?」と軽く誘う感じでゴールデンロータス号の乗組員をタイ料理カフェへ連れて行った。
島ではタイから来た労働者がそこそこの人数いて、彼ら用の食堂みたいな場所も作られていた。もちろん現地で働く軍人や女性スタッフも時々そこで本場風の料理を味わえるので、それなりに人気だったとも聞く。でも全員が好きという訳でもなくて、中には香辛料が苦手な人も……
タイ料理屋で交わされた、アメリカ先住民の教え「二匹の狼」の物語
ハウリング・ウルフ警官が、なんとなく三人分くらいのスパイシーなチキン入りタイ風オムレツ(カイ・ヤッサイ)とご飯を注文したようだった。たしか、食べる人が逆にオムレツに詰め込まれるぐらいボリュームがあるとか誰か言っていた気がする。写真もあったかな……クックパッドで見たような記憶。みんなでテーブルを囲んで、まるで静かな夜の森に潜む動物みたいにタイ料理を味わっている時、ふとウルフ警官が口を開いた。
「こうやってお腹を満たしているけどね」と彼は少し間を置いて話し始めた。「昔のチェロキー族の長老が息子に語りかけていたことを思い出したんだ。確か、その教えにはちょっとした含蓄があったはず。」
どこかで聞き覚えのある話だと思った人もいたかもしれない。「心の中では常に二匹の狼が争っている――そんな感じだったかな。その戦いは、時々すごく激しいものにもなるそうだよ。」
「一方は悪意や怒り、それから羨望や後悔とか……欲深さや傲慢さ、自分への哀れみとか罪悪感も混じっていて。劣等感や嘘っぽい自尊心、優越感、自信喪失、それとエゴもその狼に入ると言われていた気がする。でも、この辺は細かいところ忘れてしまったな。」
こんな話を食事中に持ち出すあたり、彼らしい選択だったのかもしれない。
「こうやってお腹を満たしているけどね」と彼は少し間を置いて話し始めた。「昔のチェロキー族の長老が息子に語りかけていたことを思い出したんだ。確か、その教えにはちょっとした含蓄があったはず。」
どこかで聞き覚えのある話だと思った人もいたかもしれない。「心の中では常に二匹の狼が争っている――そんな感じだったかな。その戦いは、時々すごく激しいものにもなるそうだよ。」
「一方は悪意や怒り、それから羨望や後悔とか……欲深さや傲慢さ、自分への哀れみとか罪悪感も混じっていて。劣等感や嘘っぽい自尊心、優越感、自信喪失、それとエゴもその狼に入ると言われていた気がする。でも、この辺は細かいところ忘れてしまったな。」
こんな話を食事中に持ち出すあたり、彼らしい選択だったのかもしれない。

自分の中の善い狼を育てる——ドーベルマンの吠え声が示した人生の選択
ドーベルマンのドージェが急に吠えだして、そのあとで、まあオオカミおじいさんがまた話し始めたんだよね。良い方のオオカミって、愛とか親切とか、何となく平和的なものを持ってるやつらしい。希望だったり、静けさみたいな感じもある、とかそんな説明だったと思う。謙虚さや思いやりも大事なんだろうけど、どこまで本当かはちょっと分からないかな。善意とか真実を重視するタイプとも言われてた気がする。
ああ、それで、この戦いはほとんどみんなの心で続いている……という話になった。子供が、「結局どっちが勝つの?」ときいた時、おじいさんは少し間を置いてから、「たぶん…そうだな、自分がよくご飯をあげる方じゃないかな」って答えたように記憶してる。でも正直、その場の空気もあったし、おじいさん自身もちょっと曖昧だったかもしれない。
この話、昔から将来まで語り継がれているらしくて、特別な答えというよりも、人によって考え方が違う場合も多そう。まあ、それぞれの日常とか状況によって変わることもあるんじゃないかなと思うよ。
ああ、それで、この戦いはほとんどみんなの心で続いている……という話になった。子供が、「結局どっちが勝つの?」ときいた時、おじいさんは少し間を置いてから、「たぶん…そうだな、自分がよくご飯をあげる方じゃないかな」って答えたように記憶してる。でも正直、その場の空気もあったし、おじいさん自身もちょっと曖昧だったかもしれない。
この話、昔から将来まで語り継がれているらしくて、特別な答えというよりも、人によって考え方が違う場合も多そう。まあ、それぞれの日常とか状況によって変わることもあるんじゃないかなと思うよ。
次回予告:レディ・ドンガの日記はまたたくさんのネコ科ニュースを届ける
狼が二匹…そんな話を、どこかで誰かが語っていたような気がする。アメリカ先住民族の知恵だったかな?写真もあったと思うけど、記憶が曖昧で、もしかしたら違うかもしれない。続きは…まあ、そのうち。ニャーン、と長く鳴いてみたりして、読んでくれている人たちにはまたね、と伝えたい。次回まで待ってくれると嬉しい。
愛を込めて――レディ・ドンガの日々の記録から(何年にもわたって書き溜めてきたものだけど、正確な数字はもう覚えていない)。猫の導師とも呼ばれている彼女の姿、写真に残っていることもあるそうだ。
「コーヒーを買ってあげるとレディ・ドンガはそこそこご機嫌になるかもしれませんよ」と聞いたこともある。でも、それが本当かどうかは…人によるし、その時々で違う場合もありそうだね。